個人再生

個人再生やってはいけないこと!クレジットカードはいつ作れる?成功率・バレる・個人再生に反対する業者など

借金の大幅減額が望める債務整理の一つ「個人再生」。本当に個人再生を選択すべきか、個人再生でやってはいけないことはあるのかと、気になる方も多いでしょう。

本記事では、個人再生で絶対にやってはいけないことや個人再生のデメリットとメリット、個人再生におすすめな弁護士・司法書士事務所を紹介しています。

本記事を読めば「個人再生の成功率や費用はどのくらい?」「個人再生は家族にバレる?」といった疑問を解決できるので、ぜひ参考にしてみてください。

※本記事に記載されている費用は全て税込です。

個人再生で絶対にやってはいけないこと

個人再生で絶対にやってはいけないことは、以下の通りです。

  • 虚偽の申告
  • 再生計画案の提出期限を守らない
  • 特定の債権者に優先して返済する行為

最悪の場合、個人再生を認めてもらえなくなる可能性があるため、十分に気をつけましょう。

虚偽の申告

個人再生の手続きを任せる弁護士・司法書士や裁判所に対して、虚偽の申告をしてはいけません。虚偽申告の禁止や罰金に関しては、民事再生法第258条に定められています。

再生債務者若しくはその法定代理人が(中略)規定による報告を拒み、若しくは虚偽の報告をしたときは、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

引用元:民事再生法第258条

弁護士や司法書士は、財産状況・家計の支出状況・債権者などを全て正確に把握したうえで書類を作成し、手続きを行います。

また、裁判所もそれらの資料を参考に個人再生の認可・不認可を判断するため、嘘が発覚すれば個人再生の申立を却下されたり、手続きを廃止されたりしてしまうのです。

車やマイホームの名義を変更し、自分の財産が全くないフリをするのも虚偽の申告となるので、注意してください。

再生計画案の提出期限を守らない

個人再生における債権と財産の調査が完了したら、今後の返済プランを記載した「再生計画案」を裁判所に提出しなければなりません。

この再生計画案を提出期限までに提出しないと、民事再生法第191条に基づき、手続きが廃止されます。

また、再生計画案が認可された場合は、履行テストとしてプラン通りの返済を6ヶ月ほど行います

これは、再生計画案通りに返済を続けていけるかどうかを判断するものであり、履行テストをクリアできなければ個人再生が不認可となることも。

実現性の高い再生計画案を期限までに提出し、履行テストも怠らないように心がけましょう。

特定の債権者に優先して返済する行為

個人再生には、債権者平等の原則(全ての債権者に優劣をつけないルール)が定められています。

このため、借金を返済していく中で、特定の債権者を優先してはいけないのです。もちろん、申し訳なさから「せめて親には借金を返そう」という行為もあってはなりません

この行為は「偏頗弁済(へんぱべんさい)」とも言われ、破産法第252条にも規定されています。

偏頗弁済すると、正当性のない申立と判断され、個人再生を認めてもらえない可能性があるので注意しましょう。

また、個人再生後の返済総額が増額されてしまうほか、これにより再生計画案の実現性も低下することで不認可に繋がるなどのリスクがあります。

個人再生のデメリット:クレジットカード使えない

個人再生には、以下のようなデメリットがあります。

  • クレジットカードが使えなくなる
  • 手続きに時間がかかり費用も高い

クレジットカードが使えなくなる

個人再生すると個人信用情報に傷が付き、ブラックリストに登録されてしまうため、あなたの名義で作ったクレジットカードは全て使えなくなります。

ブラックリストに登録された場合は、返済能力がない人と判断され、新たなクレジットカードを作ることもできません。

信用情報機関にもよりますが、一般的にブラックリストに載っている期間は5〜10年であり、事故情報が削除されれば再度発行・利用が可能です。

クレジットカードが使えなくなるほかにも、ローンを組めなくなったり、新たに借入できなくなったりするデメリットがあることを覚えておきましょう。

ただ、指定口座から即時決済されるデビットカードは問題なく利用できます

手続きに時間がかかり費用も高い

個人再生の期間は、地域や依頼する弁護士・司法書士によって違いがありますが、平均して1年程度はかかると言われています。

順調に進んでも半年、書類の不備などで長引くと2年ほどかかるケースがほとんどです。

そして、費用が高いのもデメリットと言えるでしょう。最高裁判所の公式サイトには、裁判所費用(手続き費用)として、約3万〜21万5,000円が必要と記載されています。

これに弁護士費用も加わるので、総額40〜80万円前後のお金が動く可能性があります。とはいえ、依頼する事務所によっては費用の分割払いが可能です。

個人再生のメリット

個人再生にはデメリットばかりでなく、嬉しいメリットもあります。

  • 成功率が高い
  • 月々の支払いの負担を軽減できる
  • 財産を手放すリスクが低い
  • 借金の理由が問われない

成功率が高い

個人再生は成功率が非常に高い債務整理です。

最高裁判所が発表したデータをもとに数値を割り出した結果、個人再生の成功率は90%を超えており、実に10人のうち9人が成功していることがわかりました。

総数再生手続き終結成功率
①小規模個人再生12,62811,86093.9%
②給与所得者等再生85177290.7%
個人再生の合計(①+②)13,47912,63293.7%
※参考:「民事・行政 令和元年度 109 再生既済事件数 事件の種類及び終局区分別 全地方裁判所
※再生手続き廃止・再生計画不認可・棄却または却下・取り下げ・その他の数値は含んでいません。

必ず成功するとは断言できませんが、これだけ成功率が高いとわかれば、個人再生による借金減額の明るい未来が期待できるのではないでしょうか。

月々の支払いの負担を軽減できる

個人再生では、借金の総額に対する最低返済額に基づいて、借金元金を5分の1から10分の1にまで減額できます

借金総額最低返済額
100万円未満総額全て
100万円以上500万円以下100万円
500万円以上1500万円以下総額の5分の1
1500万円以上3000万円以下300万円
3000万円以上5000万円以下総額の10分の1
参考:最高裁判所

100万円以上の借金を抱える人が返済額を100万円以下に圧縮することはできませんが、条件次第では大きな借金減額が期待できます。

例えば、借金総額300万円の場合、返済額は100万円に減額され、3年かけて返済すると月々の支払額は約2万8,000円です。

300万円のままでは、月々の支払いが約8万4,000円となるので、単純に約5万6,000円の負担を軽減できます。

財産を手放すリスクが低い

個人再生は自己破産よりも、家や車などの財産を手放すリスクが低い債務整理です。

家を手放さないためには、住宅ローン特則(住宅資金特別条項)の行使が必要であり、一定の条件が設けられています。

住宅ローン特則が認められれば、住宅ローンの返済を続けることでマイホームに住み続けられます(※債権者平等の原則の例外扱いとなる)。

また、カーローンを完済しているなら車は処分されません。ただ、ローン支払い中の場合はローン会社に引き上げられるのが一般的ですので、要注意です。

借金の理由が問われない

個人再生の申立において借金の理由が問われないのは、大きなメリットと言えるでしょう。

というのも、自己破産では免責不許可事由に該当すると、手続きを認めてもらえません。免責不許可事由に該当するケースとしては、以下、浪費・賭博・射幸行為が挙げられます。

  • パチンコ・スロット・宝くじ(ギャンブル)
  • 高級ブランド品の購入
  • ホスト・キャバクラ通い
  • 株・FXなどの投資

一方、個人再生では、民事再生法第174条「再生計画の認可又は不認可の決定」にて、借金に至った経緯を問われていません。

ギャンブルや浪費・豪遊が原因で借金を負ってしまった人の救済措置として、個人再生は有効的です。

個人再生完済後クレジットカード作れた方!いつ作れる?

個人再生完済後クレジットカードいつ作れるかというと、5年から10年後です。

クレジットカード審査に通るためには、信用情報に傷ついていない状況が必要であり、その信用情報が登録される期間は5年または10年です。

最低5年はクレジットカードは作れないと考えましょう。

個人再生を行なったら、デビットカードなどで支払いをする事になります。

個人再生におすすめな弁護士・司法書士事務所

個人再生におすすめな弁護士・司法書士事務所を紹介します。

  • アヴァンス法務事務所
  • シン・イストワール法律事務所
  • アース司法書士事務所

アヴァンス法務事務所:安心サポート!女性専用の相談窓口あり

アヴァンス法務事務所には、借金に悩む女性のために専用の相談窓口が設けられています。美容・ファッションなどで浪費し、借金を重ねてしまった女性におすすめです。

また、アヴァンス独自のWeb進捗管理システムにより、依頼した債務整理の状況をLINEから随時確認できるようになっています。

設立以降の相談実績は23万件以上(2018年2月末時点)なので、安心して債務整理を任せられるでしょう。

借金が0円になる日まで寄り添ってサポートしてくれるアヴァンスに、ぜひ無料相談してみてください。

【個人再生の費用参考】

相談料0円(※負債金額や取引内容に応じる)
着手金(1社あたり)1万1,000円〜(※分割払い可)
解決報酬金(1社あたり)1万1,000円〜
減額報酬金減額(免除)できた金額の11%

【アヴァンス法務事務所に無料相談する】

【アヴァンス法務事務所の女性専用相談窓口はこちら】

シン・イストワール法律事務所:債務整理に強い弁護士

シン・イストワール法律事務所の強みは、以下の通りです。

  • 債務整理を専門的に取り扱う特化型
  • 元大手金融業者のスタッフならではの交渉術
  • 債務整理を経験したスタッフが在籍
  • 2万件以上の豊富な実績

個人再生はもちろん、任意整理・自己破産・過払い金請求などの債務整理を専門とする法務事務所であり、高い技術・知識・経験を誇ります。

無料相談の時間も長めに設定されているので、ゆっくり・しっかり・じっくりと借金問題の悩みを聞いてもらえるでしょう。弁護士費用に関しては、分割払い・後払いにも対応可能です。

【個人再生の費用参考】

初回相談料無料
着手金住宅ローンなし:22万円
住宅ローンあり:33万円
成功報酬住宅ローンなし:18万7,000円
住宅ローンあり:17万6,000円
(※成功報酬として1社あたり1万1,000円追加)
※住宅ローンありの場合は、住宅ローン特則(住宅資金特別条項)を利用します。
※裁判所によっては、民事再生委員の報酬15万円の積立が必要になる可能性があります。

【シン・イストワール法律事務所に無料相談する】

アース司法書士事務所:料金体系がわかりやすく費用が安い

アース司法書士事務所は、業界トップクラスの低料金が強みです。相談料・着手金は一切かからず、依頼後に追加報酬を請求される心配も全くありません。

費用の分割払いにも対応しており、金銭的負担を抑えながら借金問題を解決したい方にぴったりでしょう。

24時間365日、メールでの無料相談を受け付けているので、一人で抱え込まずにぜひ司法書士を頼ってみてください。

【個人再生の費用参考】

相談料無料
基本報酬11万円
※別途、予納金などの実費が必要となります。

【アース司法書士事務所に無料相談する】

個人再生に関するよくある質問。個人再生に反対する業者など

個人再生に関するよくある質問と回答を紹介します。

  • 個人再生は家族にバレる?
  • 個人再生できないケースとは?
  • 個人再生に反対する業者はどこ?

個人再生は家族にバレる?

個人再生は家族に絶対バレないとは言い切れませんが、バレるリスクは低いと言えます。

個人再生を申し立てると、裁判所から通知文書が送られてきます。しかしこれは、弁護士・司法書士が代理人になってさえいれば事務所宛に送られるので、自宅に届きません。

個人再生を含む債務整理を弁護士・司法書士に依頼すると、貸金業者からの催促もすぐに止まるため、督促状などで家族にバレることはないでしょう。

個人再生できないケースとは?

個人再生できないケースは、主に以下の通りです。

  • 債務総額が5000万円以上(住宅ローン・税金・国民健康保険料を除く)
  • 継続的に安定した収入が見込まれない
  • 潤沢な財産を持っている・受け取る可能性がある
  • 特定の債権者にだけ借金を返済した(偏頗弁済)
  • 全ての債権者を申告しない(申告漏れ)
  • 再生計画案を期限までに提出しない
  • 申立人が個人および個人事業主ではなく法人
  • 生活保護を受けている

上記のほか、申立要件・開始要件・認可要件など、民事再生法に基づく「法律要件」をクリアしていなければ、個人再生は認められません

とはいえ、前に述べたように、個人再生の成功率は90%以上と高いので「個人再生できないかも…」と不安になる必要はほぼないでしょう。

個人再生に反対する業者はどこ?

個人再生に反対する業者として、以下のような債権者が挙げられますが、必ず反対されるわけではありません。反対されるかどうかはケースバイケースですので、参考程度に留めておきましょう。

個人再生に反対する業者理由
信用保証協会資金源が税金であるため
一部の消費者金融・クレジットカード会社不利益・信用力の低さ・業者の方針
共済組合そもそも低金利の貸付なので返済を求める傾向にある
両親・友人(個人債権者)感情
例:「貸したお金はきちんと返して欲しい!」など
公的機関(日本政策金融公庫など)信用力の低さ

消費者金融・クレジットカード会社や公的機関は、借入総額が大きかったり、ほぼ返済しておらず借入期間が短かったりすると、個人再生に反対する傾向にあります。

まとめ

個人再生で絶対にやってはいけないことは、以下のような行為です。

  • 虚偽の申告
  • 再生計画案の提出期限を破る
  • 特定の債権者にだけ借金を返済する

上記の行為により、最悪の場合、個人再生を認めてもらえなくなる可能性があるので気をつけましょう。

個人再生はクレジットカードが使えなくなり、費用がかかるなどのデメリットがある一方で、成功率が非常に高く、月々の支払いの負担を大幅に軽減できるメリットがあります。

また、個人再生は弁護士・司法書士に依頼すると、家族や知人にバレるリスクをグッと抑えられます。

個人再生できないケースや個人再生に反対する業者を把握したうえで、まずは気軽に、おすすめの弁護士・司法書士事務所へ無料相談してみてください。